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XTC JAPAN 2022 〜テクノロジーでグローバル課題を解決する起業家のコンテスト 日本予選 〜
XTCJAPAN

3月9日XTC JAPAN 2022が開催されました。

今回は当日の様子を参加した私、Ryo の感想も混ぜながらご紹介したいと思います。ご興味がある方はぜひ最後まで読んでいただければ嬉しいです。

Ryo

慶應義塾大学環境情報学部2年

フリーランスデザイナー、翻訳家としても活動中。XTC JAPANのメディア運用に2022年3月から関わる。

エクストリーム・テック・チャレンジ(XTC)とは

XTCJAPAN

XTCは国連SDGsなどの人類課題をテクノロジーで劇的に解決するスタートアップを発掘支援する世界最大級のピッチコンテストです。世界著名VCや大手企業など約80団体の連合により16カ国21都市およびオンライン公募で開催され、前回2021年大会は世界92カ国から3700社以上のスタートアップが参加しました。

2021年世界大会の出場80社は出場後に合計約200億円の資金調達を実施し、うち43%は女性起業家によるスタートアップになります。

XTCの日本予選であるXTC JAPAN は、2020年に初めて開催されました。

日本予選の上位3社は、グローバル企業約80社がメンター&審査員を務めるXTCグローバル決勝ラウンドにシード出場。海外投資の経験豊富なベンチャーキャピタルによる直接メンターシップのもとで、世界的企業の投資担当者や協業責任者に事業をプレゼンできます。

XTC出場スタートアップは農業・食糧、環境・エネルギー、新素材、教育、実現技術、バイオ技術、デジタルヘルスケア、フィンテック、交通、スマートシティの10カテゴリに分かれて、事業計画の市場性と問題解決力を競います。

XTCの詳細についてはこちら
https://www.gaiax.co.jp/blog/thoughts-on-xtc-japan/

XTC Japan 2022 オープニング

XTCJAPAN

XTC JAPAN開催においてまずはXTC共同創業者のYoung Sohn氏からメッセージがありました。

私が彼のメッセージの中から特に興味深いと感じたところは、『社会起業家は「儲からない、損をする」と思われてきました。しかし必要とされるビジネスになり、皆様の支援と貢献、参加が世の中を変えるようになりました。』という発言です。

一般的には社会起業は慈善活動とほとんど変わらず、儲からない、と言われることがある印象でした。しかしYoung Sohn氏からの発言から取れるように社会起業が慈善活動だけではなく、必要とされるビジネスであり、マネタイズもし、社会でも大きな存在感を持ち始めているようです。

冒頭からそのような社会起業を促進するスピリットがXTCに根強くあると感じました。

XTCJAPAN2022

そして次にはJenkins開発者でもあり、Launchableの創設者兼CEOの川口耕介さんのキーノートスピーカーとしてのメッセージがありました。

川口さん自身もCloudBeesでのCTOの経験もあり、今までにさまざまなことに悩みながらスタートアップの事業に取り組んできたようです。

川口さんはこれまでの経験から「やって面白いことをやれば良い。目標はなくていい。」と参加者の皆様にアドバイスをしていました。確かに、普段の活動が自分のビジョンやキャリアにつながっているのか不安に感じながら日々を過ごす方は多いと思います。

そこで川口さんはスティーブジョブスを引き合いに出し、「彼自身もなんとなく大学で取ったカリグラフィの授業が実際にApple製品のフォントに生かされています。」と紹介しました。確かにApple製品のフォントデザインは美しく、特徴的だと思いますし、ジョブスがなんとなくとった授業から生まれた産物だったというのは感慨深いと思いました。

XTCJAPAN2022

XTCグローバル審査基準としては革新性、市場性、インパクト、チームの基準が複合的に審査されます。3分間のピッチを各企業の代表が行い、それに対して、審査員から質疑応答がされました。

XTCのスピリットとしてある、「ビジネスとして大きな収益をあげながら、ソーシャルな課題を解決するスタートアップを支援する」という観点から、ビジネスとしてのスケーラビリティがあるのか、どれほど深い顧客のペインを解決できるのかという点も審査において重視されました。

ここからは当日に行われた受賞企業各社のピッチを要点を踏まえご紹介します。

過去のXTC JAPAN優勝企業はこちら
»【XTC JAPAN優勝企業3選】社会課題をテクノロジーで解決する企業の全貌

遺伝子組み換え不要の新技術 アクプランタ株式会社

XTCJAPAN2022

まずはアクプランタ株式会社によるピッチです。エピジェネティクスを専門領域にもつ技術開発型ベンチャー企業のアクプランタはエピジェネティクス技術による農作物の耐乾性・耐暑性・生産性向上に取り組むスタートアップです。

遺伝子組み換えでは人為的に外の遺伝子情報を付加し、力を発揮させる一方、アクプランタはDNAの改変を行わず、植物が自然に持つ遺伝子情報を呼び起こし、力を発揮させる技術を開発しています。そしてアクプランタは実際に植物が高温乾燥への耐久性を増すことができるSkeeponを開発しました。

Skeeponは酢酸が植物を高温・乾燥に耐性下するメカニズムを発見することで開発され、室温50度、湿度10%の植物にとって超ストレスな条件下においても植物の耐性化を見ることができたのです。実際に北海道のブロッコリー農園での実証実験ではSkeepon1本を使用することにより約83万円/haの経済損失抑制効果があったとのことです。

XTCJAPAN2022

このアクプランタ株式会社は今回のXTC JAPANにおいて日本代表に選ばれました。

立命館大学情報工学部教授の西尾先生は講評として「食物、作物全般に効果があるSkeeponは非常によかったです。何よりソーシャルグッドです。気候変動に関するテーマ性もあるし、日本の環境での成果が出ているとのことですけど、アフリカなど土壌が変ってくるところでもぜひ頑張って欲しい。また、味がよくなるという性質の部分でもより発展させていって欲しいと思います。」とコメントを残しました。

アクプランタ株式会社のSkeeponは可愛い商品名ですが、食糧危機が大きな問題として扱われる近頃において、世界を抜本的に変革する可能性がある商品だと感じました。植物を強くするために遺伝子組み換えは現行の手段としてよく使われるものですが、今もなお消費者の多くはその副作用に対し、やはり懸念を示しています。

しかし、Skeeponは遺伝子組み換えではなく、その植物が元々持っている力を引き出し、枯れにくい植物にする点において、今後より、スポットライトを浴びるものになると感じました。

両脚階段昇降や椅子起立を可能にする義足 BionicM株式会社

XTCJAPAN2022

続いてはBionicM株式会社によるピッチです。両脚階段昇降や椅子起立を可能にするアクティブ型義足の開発を行っているスタートアップです。

CEOの孫さんが実際に義足の利用者であり、義足に不自由を感じた原体験を活かし活動しています。そのためユーザーのペインを深く理解していて、義足のユーザーには多くの問題があるといいます。そこで動力を搭載した義足を開発しました。

動力を搭載することにより、ユーザーは立ち上がりや、階段の上り下りに不自由を感じなくなるそうです。BionicM株式会社は2024年前後にIPOを目指しており、日本、中国、アメリカ、ヨーロッパなど段階的にマーケットを拡大していく予定です。しかし、課題点として孫さんは動力を積んでいる義足のため、ユーザーの中にはモーター音を嫌がる人もいるということを挙げています。

XTCJAPAN2022

本大会において、このBionicM株式会社は富士通特別賞を受賞しました。

富士通株式会社 Fujitsu Accelerator代表の浮田さんは講評として「義足を小型化し、さまざまな人にとって優しい社会を作れる。また、個人的に近い存在の人にハンディキャップをもつ人がいる。ピッチ内にあったように(モーター)音の問題もあるが弊社が手伝える部分もある。そういった部分から選出しました。」とコメントを残しています。

また、BionicM株式会社は特別賞に加えて日本代表2社目にも選ばれました。

株式会社アイティーファーム ジェネラルパートナーの白井さんは講評として「ダブル受賞おめでとうございます。技術的に素晴らしいと思っていますが、経営的に必要とされる人にいかに安く使ってもらうか、現状では使えない方があまりにも多い。今後ファイナンシャルのスキームを組むなど、多方面的に考えてもらいたい。アメリカの市場も学習して、ぜひ本大会へ臨んでいただきたいと思っています。それから、義足を使わない人(支援者)を引き込むためにもどれだけQOLが上がるのかというところもこれからアピールしていって欲しい。」とコメントを残しています。

BionicM株式会社CEOの孫さんは中国出身で東京大学博士課程在学中に発明したパワード義足をコアテクノロジーとし、2018年12月に設立された企業です。孫さんのピッチからすべての人々のモビリティに力を与えること「Powering Mobility for All」をミッションとする力強さ、信念の強さを感じました。

認知症の早期発見を血液検査で可能に アルメッド株式会社

XTCJAPAN2022

続いてのピッチはアルメッド株式会社によるピッチです。小さなクリニックでも血液検査によって認知症の早期発見、治療を可能にする技術を開発しているスタートアップです。

CEOの白尾さんはドレブリンという脳内物質の認知症への影響を発見して以来40年間ドレブリンの研究を進めています。神経内のドレブリンは軽度認知障害を起こすと異常な減少をします。その異常な減少の際に血中に出てくるドレブリンの分解産物を特定することによって認知症の早期診断が可能になっています。

認知症の診断はMRIでも可能ですが、高価で大きな病院しか機器を持つことができません。一方血液で診断できるドレブリン診断はどこでもできる手軽な診断になっています。

XTCJAPAN2022

このアルメッド株式会社は日本代表3社目に選ばれました。

TomyK Ltd.代表の鎌田さんは講評として「まだ道なかば。アーリーステージということもありますが、挑戦している課題が世界的な大きな課題でもありますし、本当にドレブリンで世界を変えて欲しいと思っています。6月のサンフランシスコのグローバル決戦では製薬企業、製薬に関連する投資家も参加されるので、ぜひコネクションを持っていただいて、資金調達を受け、10年かかるところを5年くらいのスケジュール感で進められたらと思います。」とコメントを残しています。

私は今後人口がより高齢化していく中で、アルメッド株式会社は非常にグローバルで深刻な問題に正面から取り組んでいると思いました。特に先進国の中でも非常に高齢化が進む日本においてアルメッドのようなスタートアップが先陣を切ることにより、未来的にはMRI医療などが発達していない他国への技術の輸出も可能になるのではと思わされます。MRIを使うことができないエリア、人々に対しても非常に効果的であり、重要な技術だと感じました。

XTC JAPAN 2022を終えて

XTCJAPAN2022

今回のXTC JAPANで私はどの企業もユーザーの深いペイン、問題意識を理解しようとし、それに対し、今までのやり方とは違う抜本的でサステナブルなソリューションを構築しようとしているところに感銘を受けました。

特に日本代表に選出された3社は現在のソリューションでは到達できない解決方法をテクノロジーの力を持って提示し、SDGsが掲げる目標達成に大きく寄与する可能性があると感じました。また、各企業のCEOの問題解決に対する強いパッションもピッチからも伝わり、とても熱いXTC日本予選でした。

2022年5月中旬にはオンラインでXTCグローバルカテゴリ決勝が、6月14日(米国時間)には、サンフランシスコ(予定)でXTCグローバル最終決勝が開催予定です。今回のXTC JAPANで日本代表に選出された3社も参加します。

ライター: Ryo

起業相談はGaiax STARTUP CAFE!

NEXTAパートナー企業の、株式会社ガイアックスは社会課題解決事業をサポートしているスタートアップスタジオです。
ガイアックスの実施しているSTARTUP CAFEでは、「ビジネスアイデアはあるけど次のステップがわからない」、「そもそも自分のアイデアの価値を知りたい」といった相談を無料で受け付けています。
事業相談はもちろん、良い事業案にはバックオフィス支援から出資まで実施しています。
起業を考えている方は年齢に関わらずお気軽にご相談ください!

XTC JAPAN
XTC JAPAN 2022 〜テクノロジーでグローバル課題を解決する起業家のコンテスト 日本予選 〜
XTCJAPAN

3月9日XTC JAPAN 2022が開催されました。

今回は当日の様子を参加した私、Ryo の感想も混ぜながらご紹介したいと思います。ご興味がある方はぜひ最後まで読んでいただければ嬉しいです。

Ryo

慶應義塾大学環境情報学部2年

フリーランスデザイナー、翻訳家としても活動中。XTC JAPANのメディア運用に2022年3月から関わる。

エクストリーム・テック・チャレンジ(XTC)とは

XTCJAPAN

XTCは国連SDGsなどの人類課題をテクノロジーで劇的に解決するスタートアップを発掘支援する世界最大級のピッチコンテストです。世界著名VCや大手企業など約80団体の連合により16カ国21都市およびオンライン公募で開催され、前回2021年大会は世界92カ国から3700社以上のスタートアップが参加しました。

2021年世界大会の出場80社は出場後に合計約200億円の資金調達を実施し、うち43%は女性起業家によるスタートアップになります。

XTCの日本予選であるXTC JAPAN は、2020年に初めて開催されました。

日本予選の上位3社は、グローバル企業約80社がメンター&審査員を務めるXTCグローバル決勝ラウンドにシード出場。海外投資の経験豊富なベンチャーキャピタルによる直接メンターシップのもとで、世界的企業の投資担当者や協業責任者に事業をプレゼンできます。

XTC出場スタートアップは農業・食糧、環境・エネルギー、新素材、教育、実現技術、バイオ技術、デジタルヘルスケア、フィンテック、交通、スマートシティの10カテゴリに分かれて、事業計画の市場性と問題解決力を競います。

XTCの詳細についてはこちら
https://www.gaiax.co.jp/blog/thoughts-on-xtc-japan/

XTC Japan 2022 オープニング

XTCJAPAN

XTC JAPAN開催においてまずはXTC共同創業者のYoung Sohn氏からメッセージがありました。

私が彼のメッセージの中から特に興味深いと感じたところは、『社会起業家は「儲からない、損をする」と思われてきました。しかし必要とされるビジネスになり、皆様の支援と貢献、参加が世の中を変えるようになりました。』という発言です。

一般的には社会起業は慈善活動とほとんど変わらず、儲からない、と言われることがある印象でした。しかしYoung Sohn氏からの発言から取れるように社会起業が慈善活動だけではなく、必要とされるビジネスであり、マネタイズもし、社会でも大きな存在感を持ち始めているようです。

冒頭からそのような社会起業を促進するスピリットがXTCに根強くあると感じました。

XTCJAPAN2022

そして次にはJenkins開発者でもあり、Launchableの創設者兼CEOの川口耕介さんのキーノートスピーカーとしてのメッセージがありました。

川口さん自身もCloudBeesでのCTOの経験もあり、今までにさまざまなことに悩みながらスタートアップの事業に取り組んできたようです。

川口さんはこれまでの経験から「やって面白いことをやれば良い。目標はなくていい。」と参加者の皆様にアドバイスをしていました。確かに、普段の活動が自分のビジョンやキャリアにつながっているのか不安に感じながら日々を過ごす方は多いと思います。

そこで川口さんはスティーブジョブスを引き合いに出し、「彼自身もなんとなく大学で取ったカリグラフィの授業が実際にApple製品のフォントに生かされています。」と紹介しました。確かにApple製品のフォントデザインは美しく、特徴的だと思いますし、ジョブスがなんとなくとった授業から生まれた産物だったというのは感慨深いと思いました。

XTCJAPAN2022

XTCグローバル審査基準としては革新性、市場性、インパクト、チームの基準が複合的に審査されます。3分間のピッチを各企業の代表が行い、それに対して、審査員から質疑応答がされました。

XTCのスピリットとしてある、「ビジネスとして大きな収益をあげながら、ソーシャルな課題を解決するスタートアップを支援する」という観点から、ビジネスとしてのスケーラビリティがあるのか、どれほど深い顧客のペインを解決できるのかという点も審査において重視されました。

ここからは当日に行われた受賞企業各社のピッチを要点を踏まえご紹介します。

過去のXTC JAPAN優勝企業はこちら
»【XTC JAPAN優勝企業3選】社会課題をテクノロジーで解決する企業の全貌

遺伝子組み換え不要の新技術 アクプランタ株式会社

XTCJAPAN2022

まずはアクプランタ株式会社によるピッチです。エピジェネティクスを専門領域にもつ技術開発型ベンチャー企業のアクプランタはエピジェネティクス技術による農作物の耐乾性・耐暑性・生産性向上に取り組むスタートアップです。

遺伝子組み換えでは人為的に外の遺伝子情報を付加し、力を発揮させる一方、アクプランタはDNAの改変を行わず、植物が自然に持つ遺伝子情報を呼び起こし、力を発揮させる技術を開発しています。そしてアクプランタは実際に植物が高温乾燥への耐久性を増すことができるSkeeponを開発しました。

Skeeponは酢酸が植物を高温・乾燥に耐性下するメカニズムを発見することで開発され、室温50度、湿度10%の植物にとって超ストレスな条件下においても植物の耐性化を見ることができたのです。実際に北海道のブロッコリー農園での実証実験ではSkeepon1本を使用することにより約83万円/haの経済損失抑制効果があったとのことです。

XTCJAPAN2022

このアクプランタ株式会社は今回のXTC JAPANにおいて日本代表に選ばれました。

立命館大学情報工学部教授の西尾先生は講評として「食物、作物全般に効果があるSkeeponは非常によかったです。何よりソーシャルグッドです。気候変動に関するテーマ性もあるし、日本の環境での成果が出ているとのことですけど、アフリカなど土壌が変ってくるところでもぜひ頑張って欲しい。また、味がよくなるという性質の部分でもより発展させていって欲しいと思います。」とコメントを残しました。

アクプランタ株式会社のSkeeponは可愛い商品名ですが、食糧危機が大きな問題として扱われる近頃において、世界を抜本的に変革する可能性がある商品だと感じました。植物を強くするために遺伝子組み換えは現行の手段としてよく使われるものですが、今もなお消費者の多くはその副作用に対し、やはり懸念を示しています。

しかし、Skeeponは遺伝子組み換えではなく、その植物が元々持っている力を引き出し、枯れにくい植物にする点において、今後より、スポットライトを浴びるものになると感じました。

両脚階段昇降や椅子起立を可能にする義足 BionicM株式会社

XTCJAPAN2022

続いてはBionicM株式会社によるピッチです。両脚階段昇降や椅子起立を可能にするアクティブ型義足の開発を行っているスタートアップです。

CEOの孫さんが実際に義足の利用者であり、義足に不自由を感じた原体験を活かし活動しています。そのためユーザーのペインを深く理解していて、義足のユーザーには多くの問題があるといいます。そこで動力を搭載した義足を開発しました。

動力を搭載することにより、ユーザーは立ち上がりや、階段の上り下りに不自由を感じなくなるそうです。BionicM株式会社は2024年前後にIPOを目指しており、日本、中国、アメリカ、ヨーロッパなど段階的にマーケットを拡大していく予定です。しかし、課題点として孫さんは動力を積んでいる義足のため、ユーザーの中にはモーター音を嫌がる人もいるということを挙げています。

XTCJAPAN2022

本大会において、このBionicM株式会社は富士通特別賞を受賞しました。

富士通株式会社 Fujitsu Accelerator代表の浮田さんは講評として「義足を小型化し、さまざまな人にとって優しい社会を作れる。また、個人的に近い存在の人にハンディキャップをもつ人がいる。ピッチ内にあったように(モーター)音の問題もあるが弊社が手伝える部分もある。そういった部分から選出しました。」とコメントを残しています。

また、BionicM株式会社は特別賞に加えて日本代表2社目にも選ばれました。

株式会社アイティーファーム ジェネラルパートナーの白井さんは講評として「ダブル受賞おめでとうございます。技術的に素晴らしいと思っていますが、経営的に必要とされる人にいかに安く使ってもらうか、現状では使えない方があまりにも多い。今後ファイナンシャルのスキームを組むなど、多方面的に考えてもらいたい。アメリカの市場も学習して、ぜひ本大会へ臨んでいただきたいと思っています。それから、義足を使わない人(支援者)を引き込むためにもどれだけQOLが上がるのかというところもこれからアピールしていって欲しい。」とコメントを残しています。

BionicM株式会社CEOの孫さんは中国出身で東京大学博士課程在学中に発明したパワード義足をコアテクノロジーとし、2018年12月に設立された企業です。孫さんのピッチからすべての人々のモビリティに力を与えること「Powering Mobility for All」をミッションとする力強さ、信念の強さを感じました。

認知症の早期発見を血液検査で可能に アルメッド株式会社

XTCJAPAN2022

続いてのピッチはアルメッド株式会社によるピッチです。小さなクリニックでも血液検査によって認知症の早期発見、治療を可能にする技術を開発しているスタートアップです。

CEOの白尾さんはドレブリンという脳内物質の認知症への影響を発見して以来40年間ドレブリンの研究を進めています。神経内のドレブリンは軽度認知障害を起こすと異常な減少をします。その異常な減少の際に血中に出てくるドレブリンの分解産物を特定することによって認知症の早期診断が可能になっています。

認知症の診断はMRIでも可能ですが、高価で大きな病院しか機器を持つことができません。一方血液で診断できるドレブリン診断はどこでもできる手軽な診断になっています。

XTCJAPAN2022

このアルメッド株式会社は日本代表3社目に選ばれました。

TomyK Ltd.代表の鎌田さんは講評として「まだ道なかば。アーリーステージということもありますが、挑戦している課題が世界的な大きな課題でもありますし、本当にドレブリンで世界を変えて欲しいと思っています。6月のサンフランシスコのグローバル決戦では製薬企業、製薬に関連する投資家も参加されるので、ぜひコネクションを持っていただいて、資金調達を受け、10年かかるところを5年くらいのスケジュール感で進められたらと思います。」とコメントを残しています。

私は今後人口がより高齢化していく中で、アルメッド株式会社は非常にグローバルで深刻な問題に正面から取り組んでいると思いました。特に先進国の中でも非常に高齢化が進む日本においてアルメッドのようなスタートアップが先陣を切ることにより、未来的にはMRI医療などが発達していない他国への技術の輸出も可能になるのではと思わされます。MRIを使うことができないエリア、人々に対しても非常に効果的であり、重要な技術だと感じました。

XTC JAPAN 2022を終えて

XTCJAPAN2022

今回のXTC JAPANで私はどの企業もユーザーの深いペイン、問題意識を理解しようとし、それに対し、今までのやり方とは違う抜本的でサステナブルなソリューションを構築しようとしているところに感銘を受けました。

特に日本代表に選出された3社は現在のソリューションでは到達できない解決方法をテクノロジーの力を持って提示し、SDGsが掲げる目標達成に大きく寄与する可能性があると感じました。また、各企業のCEOの問題解決に対する強いパッションもピッチからも伝わり、とても熱いXTC日本予選でした。

2022年5月中旬にはオンラインでXTCグローバルカテゴリ決勝が、6月14日(米国時間)には、サンフランシスコ(予定)でXTCグローバル最終決勝が開催予定です。今回のXTC JAPANで日本代表に選出された3社も参加します。

ライター: Ryo

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